千楽庵について

四畳半の静かな茶室で、季節の趣を映す茶花を愛でながら、心にぬくもりが広がる優雅なひとときを過ごしてみませんか。

講師について

楢原 宗里 (Souri Narahara)

20代の頃、茶の湯の世界に心惹かれ、表千家不審庵の茶道教室紹介を通じて、現在の師匠とのご縁を賜りました。

師匠は、幼少わずか3歳より茶の湯に親しまれ、以来80余年にわたり研鑽を重ねてこられたベテランでいらっしゃいます。精通された茶道の作法はもちろんのこと、何より「ただ茶道を楽しむ心」を大切に、ご指導くださいました。

約20年の修行を重ね、令和二年、自宅に茶室「千楽庵」を設け、教室を開かせていただいております。お家元の教えに忠実であること、そして師匠より賜った「茶を楽しむ心」が皆さまのもとにも届きますよう、日々精進を重ねております。また、表千家における一般取得可能な最終の免状「盆点」および講師資格を拝受しております。

趣味は茶の湯に加え、国内外への旅やNBA観戦。食に対する関心も深く、お稽古でご用意する和菓子にも、ひときわ心を尽くしております。

この二十年余りの歳月においては、転職や出会い、別れなど幾多の人生の岐路に立つこともございました。けれども、折にふれてお茶室に身を置き、一碗のお茶に向き合うことで、自然と心は鎮まり、物事を静かに見つめ直すことができました。そうして気づけば、常に最善の選択を重ねてこられたように思います。

簡素枯淡なる茶室にてお点前に臨むひとときは、心を整え、静寂の中に深い安らぎをもたらしてくれます。所作の一つひとつに心を込め、丁寧にお点前を重ねることで、自然と集中力が養われ、また、選び抜かれた逸品の茶道具に親しみ、その扱いを学ぶことは審美眼を磨く貴重な機会となります。

さらに、茶事におきましては、一日を滞りなく進行させるため、事前の綿密な準備と計画が求められます。その経験は、実生活における物事の段取りや先を見通す力を育んでくれるでしょう。

茶の湯は、単なる作法を学ぶものではなく、人生をより豊かに彩り、時に道標ともなる、かけがえのない学びでございます。